こんにちは!ワダマコト(@wada_makoto_)です。



修学旅行帰りの僕らを乗せた新幹線が、大事故を起こした。それは僕が、これから思いがけない世界に放り出される始まりだった――。


20年以上も前も作品をなぜ今読んだのか。
本との出会いはまさに偶然。なにがきっかけで面白い作品を手に取ることになるのかわかったものではないですね。 『ドラゴンヘッド』の存在を知ったのは、「このマンガがすごい!」のムック本です。
マンガ好きの面々が選ぶ今オススメの3作品というコーナーだったかな?そこでとにかく何度も「ドラゴンヘッド」という名前が出てくるのです。


さらに偶然、Kindleで1巻無料になったときがありました。そこで読んだらもうドハマリ。
10巻まとめ買いの一気読みでしたw


サバイバルマンガ?オカルト?サスペンス?


新幹線がトンネルに生き埋めになるところから始まる本作。
生き残ったのは3人の学生。
わずかな水と食料、そして酒のアルコールをつかった火でなんとか過ごす。


しかし、3人のうちの1人、ノブヲが発狂する。
暗闇になにかを見つけ、戦慄する。この空間には怪物がいる!
恐怖に取り憑かれたノブヲは自分の皮膚におどろおどろしいペイントをほどこし、かつての先生を生贄にしたワケのわからない儀式をとり行う。


恐怖に取り憑かれた人間があらぬ方向へと行動しだすのには、その「怪物」とやらのせいらしい。
果たしてその怪物とはいったいなんなのか。


はじめはサバイバルマンガと思われた本作は、ときにオカルトにも見え、サスペンスにも思える。
しかし、本作が本当に描きたかったものは人間がもつ恐ろしいチカラのことだった。




このペイントがあまりにショッキング。。。

最後の4ページ。その意味に気づくと、身体が硬直する。


生き埋めになったうち、ノブヲ以外の2人が脱出に成功し、外の世界がどうなっているかを目の当たりにする。それは世界の終わり。建物は瓦礫と化し、空は黒い雲に覆われ、塵がつもる。
テルと瀬戸はそれでも生き続けようともがく。


本来、富士山があったはずの場所には、そびえたつ山はなく、まるで巨大隕石が落ちたかのような巨大な穴ができている。
底は見えず、ただただ暗黒の空間がそこにはある。
協力者とともにヘリコプターで下へ降りようとしてみるも、引き込まれるような感覚がして引き返す。
暗闇にはなんとも不思議なチカラがある。よくもわるくも。


物語は、東京で幕を閉じる。
首都は壊滅状態で、時折、巨大な火柱が立つ。

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一体、日本に何が起こったのか。
その詳細は明らかにならない。なぜならば、そこを描こうとしている作品ではないからだ。


重要なのは、最後の4ページに描かれるそれにある。
第一巻の第1ページから、狂おしいまでに書かれてきたことが、最後の最後に、強烈なインパクトで押し寄せる。
その意味がわかった瞬間に、あなたは本をいったん閉じるはずだ。
「人間が持つ」、そして今この記事を読んでいるあなたも持っているある「チカラ」の恐ろしさに、言葉を失うだろう。


10巻完結の名作『ドラゴンヘッド』。今一番にオススメしたいマンガである。


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