まんが 新白河原人 ウーパ!(1) (モーニング KC)

まんが 新白河原人 ウーパ!(1) (モーニング KC)

  • 作者:守村 大
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 2015-08-21



お原始ですか?
『水曜どうでしょう』の鈴井貴之、共感!
森を開墾し自給自足することは一見無謀に思えるが、そこには限りない可能性と体験があり、そして何よりも創造する想像力が養われる。それは真っ白な画用紙に、好きな色で絵を描くのに似ている。四年前から北海道の森で半給半足をする身としては、森を開墾することは、どん
なことよりもクリエイティブで素敵だと思う。 鈴井貴之(タレント) 


というわけで(?)購入したのです。え、購入に踏み切った理由がわからない?ミスターが推薦してるんですから、藩士でかつ本好きなら買ってしまうのですよ。創造する想像力とかダジャレなんだかそうじゃないんだかわからないセレクトとか相変わらずで、森に住んでます的なインパクトでかいカミングアウトまでしちゃって、一体もうなにやってるんですか社長!という感じです。
 

本書は東京で消耗しちゃったマンガ家(著者)が一念発起して、都会での便利な生活からおさらばし、たった一人で福島県の山奥で生活しだすというセミリタイアを描いたノンフィクションです。半ば勢いで購入した東京ドーム一つ分の土地、その額500万円。草木が鬱蒼と生い茂り、夜には月光をもさえぎる真っ暗な土地で、人が住めるようにするには相当のエネルギーを投入しなければならないでした。でも、著者は本当にたった一人でこの広大な土地に居を据えるため、邁進します。草はカマでひたすらに切り、木は簡単な手ほどきを受けたチェーンソーでぶったぎる。意図せず、自分のほうに向かって倒れてくることも1度や2度のことではなかったようです。

最終的には、総予算100万円で家を建ててしまうということまで成し遂げちゃいます(これもたった一人でやっちゃうのだからすごい)。

 
本書で面白いのは、山で自然に還った生活をはじめ、それを続けていくことによって、著者自身が抱えるものがどんどん少なくなっていくということです。都会のマイホームで所有していたものも、中年特有のぽっこりお腹も、水洗トイレじゃないと用を足せないというプライドも全部なくなって、最後には自分の腕と愛犬と、自由が残る。人の人生から「引き算」を続けていくと、最終的にはこうなる、というものを著者は自分の体験でもって示してくれているのです。