松屋式のように丁寧にドリップするものにはかなわないかもしれないが、誰でも簡単に美味しい珈琲を淹れられる方法が存在する。それが「二度濾し」だ。

二度濾しとはつまり、 一度ドリップしたコーヒーをもう一度ドリップすることだ。コーヒー豆は二度目のドリップでは、一度目に使用したコーヒーの出がらしを使う。


コーヒーとフィルター
コーヒーとフィルター / reach_rh




この状態にコーヒーを注ぐのである。 


出がらしを使うことに抵抗があるかもしれないが、この手法は科学的にも効果が証明されている。
コーヒーには吸着効果がある。この作用が一度目にドリップされた珈琲に紛れ込んだ雑味などのネガティブな成分を吸収してくれるのである。珈琲の旨味成分というのは、吸着されにくい性質を持っているため、二度濾ししても失われにくい。二つの異なる性質をもった成分の特徴を利用したなんともスマートな方法である。 

コーヒーのドリップ方法なんてものは、たくさんありすぎてもうどれを選択すればいいのか、初心者にはわからなくなっているのが珈琲界の現状だ。しかも、どれも細かい指示ばかりだ。覚えるのにも一苦労かもしれない。

そんな中で、この二度濾し法は、一度目のドリップの方法によらないから、ある意味適当にいれたコーヒーもおいしくなってしまう。二度目に濾すときだって、ザバーッといれたってその効果が得られる。


誰にだってできる超簡単な抽出法なのである。